タケチヨ釣りブログへようこそ。
堤防でエギングをやっていると、通りすがりの知らない人から良く声をかけられます。
知らない人「何か釣れました?」
私 「いいえ、何も…」
知らない人 「何狙い?イカ釣りですか?」
私 「はい。でもアタリすら無いですね…」
知らない人 「今は潮止まりだからね〜。」
釣りをやる人ならこのような会話をした経験が、きっと一度はあると思います。私はウンザリするくらい毎度この会話をしています…
では、この"潮止まり"の意味することを正しく理解している方は果たしてどの程度いらっしゃるでしょうか。
干潮だから潮止まり、満潮だから潮止まり、釣りを何十年もやっていれば"感覚的にわかる"ようになりますが釣りを始めて1〜2年の方の中には、おそらくこの"潮止まり"について正しく理解できている方は少ないのではないでしょうか。
さて今回は、海釣りの大切な知識の一つでもある"潮止まりとは"このあたりをスッキリ解消していただくために、「知れば納得!潮止まりのメカニズムと時合い《アタリ》のタイミング!」と題しまして、分かりやすく徹底的に解説していきますので、どうか最後までお付き合いください。
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潮止まりとは
潮止まりとは、言葉の通り潮の動きが止まる状態のことです。"干潮から満潮に変わるタイミングと満潮から干潮に変わるタイミング"およそ6時間に1度の周期で潮止まりはやってきます。
この潮止まりの"継続時間"は正確には計れません。太平洋側や日本海側などそれぞれの地域によって潮止まりの継続時間には差があり、大潮〜若潮などその日の潮位(干満の差)の違いよっても全く違ってくるためです。
潮止まりは食いが下がる
潮止まりでは、あらゆる海の生き物の活性が下がるため食いが下がります。餌釣りはもちろんエギングやルアーを使った釣りでも釣果が思うように上がらなくなります。
その理由は、"海中の酸素量が減る"ことでプランクトンを始めとした、全ての海の生き物(ベイト餌)の活性も下がるためだと考えられています。
潮の動きとは、海に酸素を供給するポンプの役割(メカニズム)もあるのですね。しかし、潮止まりの時間帯であっても、朝マヅメや夕マヅメなどの"ゴールデンタイムと重なれば"チャンスは十分にありますよ。
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潮止まり前後は狙い目
釣りでアタリが頻繁に起こる"時合い"と呼ばれる時間帯があります。
この時合いは潮が止まる1時間前あたりから、潮止まり直前までの"緩み始め"のタイミングや潮止まり後の潮が動き始めて1時間、"潮の効き始め"のタイミングに起こりやすく釣りにおいてとても狙い目な時間帯です。
地域によってはこの時間帯以外では、潮の動きが強すぎて仕掛けやルアーが潮に馴染まずに釣りにならない場合もあります。
潮止まりと反転流の違い①
潮止まりとは、冒頭でもお話したように潮の動きが止まることですが、この場合の潮止まりと潮の流れの方向が反転する"反転流の潮の緩み"の場合に起こる、潮止まりを勘違いしている方が多くいらっしゃいます。
正確に言うと反転流とは、"潮流の動き"潮が左から右に反転するときに30分〜1時間程度、潮の流れが緩み止まったように錯覚する時間帯がありますが、潮の干満の動き(上げ潮、下げ潮)は断続的に続いています。
潮流の動きの(潮緩み)と潮の干満の(潮止まり)は、まったくの別物なので注意してください。
潮止まりと反転流の違い②
潮止まりとは、上げ潮や下げ潮のいずれかに変わる前に起こる"潮の動きが止まる"ことを指します。
反転流とは、潮流の動きが反転することで潮止まりではありません。地域よって反転流(起こらないポイントもあるかも…)が起こるタイミングは違いますが、この反転流で潮が緩む時間帯に"アタリが集中する(時合い)"ことが良くありますので、積極的に攻めていきましょう。
時合いが起こる考えられる理由の一つに、潮が緩むことで岩の隙間や砂の中などに隠れている小さなベイトが"移動や捕食行動などを一斉に始めるタイミング"ではないかと私は考えています。
実際にチニング、ロックフィッシュ、オクトパッシングでは、かなり高い確率で釣果を上げている時間帯(タイミング)なので、これらのターゲット(チヌ、アコウ、マダコ)に共通するベイトはいずれも小さなカニ、エビ、シャコ等なので、私はそのように考えている訳です。
潮止まりの見分け方や判断方法
大潮初日/潮止まりおよそ1時間程度/4回
潮止まりとは、満潮と干潮でそれぞれ1回あり、日中や夜間を含めた1日24時間で合計3〜4回潮止まりが起こります。
太平洋側や日本海側など、地域により潮止まりの回数や継続時間の長さには違いがあります。
潮止まりの起こる干潮と満潮の時間は、毎日数時間程度ズレながら、"長潮→若潮→中潮→大潮→中潮→小潮→繰り返し"を続けますが、各潮によって潮止まりのタイミングはそれぞれ変わります。
その為"正確な潮止まりの見分け方や判断方法"とは、腕時計だけでは判断し辛く、あらゆる"海の状態から伝わる要素"を掻き集めて判断する必要があります。
- 満潮、干潮の時刻になる。
- 潮目が無くなる。
- 波が無くなる。
- 海(海面)が静かになる。
- 湾内(潮通しの良い)の潮の流れが止まる。
この他にもウミガメの海面浮上による"息継ぎ"などがあるそうですが、ウミガメは近所の堤防では未だに私は見たことがないので、一般的に潮止まりの見分け方や判断方法としてはイマイチかと…
潮汐なび/潮見アプリ
例)長潮/12時〜15時潮止まり
潮止まりを正確に見分けるのに非常に便利なアプリがあります。"潮汐なび"というモバイルアプリです。
365日、日本全国の近海地域の潮周りはもちろん日の出や日の入り時刻や満潮、干潮の時刻、水位の変化を1時間単位で確認できます。
上の画像は、瀬戸内海の太平洋側の地域の潮汐なびの長潮の日のデータです。矢印と矢印の間が"とても長い潮止まり"になってます。"潮位がほとんど変わらない状態"が11:00〜14:30ぐらいまで続いています。
長潮とは、潮の動きがとても緩やかなのが特徴です。このように潮止まりとは、地域やその日の潮周りによって違いがあり、"海の状態とデータを照らし合わせる"ことでより明確な潮止まりを判断することができます。
潮止まりとは/まとめ
- 潮止まりとは、およそ6時間に1度の周期でやってくる。継続時間は地域によって差がある。
- 潮止まりでは海の生き物の活性が下がり食いが下がる。活性が下がる理由は、潮の動きが止まるため海中の酸素濃度が薄くなるためと考えられている。
- 潮止まりの前後の時間帯は狙い目。(時合い)"潮の緩み始め、効き始め"
- 潮止まり(上げ止まり、下げ止まり)と反転流(潮流)の"潮緩み"は違う。
- 反転流の潮緩みのタイミングにアタリが集中する(時合い)
- 潮止まりの見分け方は、海の状態とデータを照らし合わせることがより正確な判断方法です。
いかがでしたか。
"潮止まりのメカニズムと時合い《アタリ》のタイミング"について、私なりではありますが詳しく解説させていただきました。
潮止まりのことを詳しく知っていると釣行計画も立てやすく、効率的な釣りをすることができます。
今回、ご紹介させていただいた記事の内容を今後の釣りの参考に是非してみてください。最後になりますが、冒頭でご紹介した会話を思い出してみてください。
最後のセリフ 「今は潮止まりだからね〜。」の直後に、その方の目の前で何度もターゲットを釣り上げた経験が私はあります。
まさしく"反転流の潮緩みを潮止まり"とその方は勘違いしていたようすでした。
知らない人 「潮止まりでも釣れるんだね。」って、最後にポツリと一言だけ…勘違いは誰にでもあります。ドンマイですよね。
それでは、今年も楽しい堤防フィッシングを満喫しましょう。最後まで読んでいただきありがとうございました。