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エギングシーズン開幕まであとわずかですね。今年も例年通りの釣果が期待できそうですが、コロナ禍の影響によって再来したと思われる釣りブームが春イカシーズンの開幕と重なる可能性が心配です。
警戒心の非常に強い産卵前のアオリイカは水面に映る人影やわずかな音にも敏感に反応するため、マナー知らずのファミリー客が堂々と狭い隙間にあとから割り込んできて、サビキ釣りなどをやられてしまうとテンションは一気に下がりますよね。
最低限のマナーは守ってほしいものです。
さて、今回はエギングで使用する擬似餌の"エギ"のお話しをさせていただきます。
エギは海中にて"直接イカと対峙、触れ合う唯一の道具"なので、エギの選択は釣果にそのまま直結すると言っても過言ではありません。
そんなエギの中には沢山の種類があり、エギングをあまり知らない方(初心者さん)にはベストなエギを選ぶことはなかなか難しいと思います。
アオリイカをまだ"釣り上げたことのない方"は、是非この記事を参考にしてみてください。
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エギの4つのタイプを覚えよう
エギングで使用するエギには4つのタイプがあります。
- スーパーシャロータイプ8秒/m
- シャロータイプ6秒/m
- ノーマルタイプ3.5秒/m
- ディープタイプ2.5秒/m
エギタイプにはそれぞれ違いがあります。
最も注目すべきは"沈降速度"です。エギが海面に着水後、海底(ボトム)に沈んでいく速さを示すものなので、自身が使用するエギタイプの沈降速度(フォールスピード)は必ず覚えておきましょう。
エギの号数はシーズンに合わせよう
エギの号数はとても重要なので、シーズンに合わせた正しい選び方をしっかり覚えましょう。
- 2号/6cm
- 2.5号/7.5cm
- 3号/9cm
- 3.5号/10.5cm
- 4号/12cm
- 4.5号/13.5cm
エギの号数はシーズンによって変えることが大切です。理由は簡単、エギがイカよりも大きいとイカが警戒して逃げてしまうからです。
春秋シーズン別のイカの大きさ
エギングには大きく2つのシーズンがあります。
春イカシーズンと秋イカシーズンです。
イカの寿命はおよそ一年で夏の終わりから秋にかけて生まれ、堤防など浅場の海域で餌を捕食し成長します。
冬になり浅場の海水温度の低下にともなって、海水温度の安定する沖の深場へ移動します。
その後、沖の深場で成長したイカは春が近づき海水温度の上昇とともに成熟し、産卵を意識した個体が浅場へ上がってきて産卵します。産卵を終えたすべてのイカはその短い一生に幕を閉じます。
春イカシーズン
春イカシーズンは産卵を控えた大型のイカがメインになります。したがって、使用するエギの号数は3.5号〜4.5号となります。
私は3.5号のエギをメインに使用しています。4号や4.5号を使用する場面について考えてみますと"風が強くキャスト(遠投)が困難な場面"やライバル(釣り人)が多く、自身のエギを他よりも"差別化(目立たせる)"する場面に使用するくらいです。
春シーズンは3.5号のエギがあれば釣果は十分にあがりますので、4号〜4.5号のエギを必ず持っておく必要はありません。
"あれば有利な場面がある"という感覚です。
秋イカシーズン
秋イカシーズン(9月)は生まれて間もない新子(新イカ)と呼ばれる体長約10cm〜20cm程度の小さなイカがメインとなります。
したがって春イカシーズンとは一変して、2号〜2.5号のエギをメインにすれば間違いありません。
秋も深まり晩秋(10月〜11月)頃になるとイカも成長し体長約20cm〜30cmほどになりますので、このシーズンに合わせて使用するエギの号数は3号〜3.5号がメインとなります。
シャロータイプとは勝負エギ
エギングを長くやっていると、毎年釣れるパターンというものが確立されてきます。
いくつかの毎年通うポイント(釣り場)でエギングをやっていると、潮の状態、時間帯、天候、気温など、これらの条件を何となく身体が記憶しているため「そろそろ釣れるな。」という感じが分かるようになってきます。(春イカシーズン90%)
「アオリイカが射程圏内にいる。」
朝マヅメ、夕マヅメ、夜釣りの満潮干潮の前後1時間などは、アオリイカが一番釣れやすい時間帯です。
しかし、未だにアタリがない。←「ここぞという勝負のときです。」
間違いなく近くにアオリイカが入ってきている確信の持てる状況でシャロータイプのエギがその能力を最大限に発揮します。
シャロータイプのエギの特徴
シャロータイプのエギは沈降速度が遅いのが特徴としてあげられます。
シャロータイプ3.5号のエギの沈降速度は6秒/1m。
ボトムから大きなシャクリ2回程度(約1mエギが跳ね上がる)で、テンションカーブフォールをすると約6秒後に再びエギがボトムに着底するといった感じです。
(潮の流れの速さや潮の流れの向きによってはエギの沈降速度は変化します。)
シャロータイプのエギは、沈降速度が遅い分だけ当然手返し(キャストの回数が減る)が悪くなりますので、広いフィールドではかなり効率が悪くなるのもこのシャロータイプのエギの特徴です。
シャロータイプのエギの使い方
シャロータイプのエギの使い方は基本的に浅場のポイント(水深2m〜3m)を狙う場合に使用します。
水深1m〜2mのような"さらに浅いポイント"ではスーパーシャロータイプのエギなど、よりフォールの沈降速度が遅いエギを使用するといった感じで使います。
シャロータイプのエギは浅場だけに限らず、ピンポイントに狙いを絞った場面であれば5〜6mの水深であってもその能力を発揮します。
シャロータイプのエギは"レンジキープが容易にできるところが一番の強味"なのです。
レンジキープとはエギを"一定の水深でアピール"することで、イカのいる場所(水深)の上下1.5m程度のレンジをキープすることが理想的です。
中層レンジを例に解説しますと、シャロータイプのエギの沈降速度は6秒/1mなので水深6mのポイントで中層をピンポイントに狙うとしましょう。
エギをキャストして着水したら24秒カウント。(水深約4mのレンジにエギが到達します。)その後、大きなシャクリを4回入れます。
このときエギは2m程度跳ね上がりますので、エギは水深約2mのレンジにあります。そこからフォールを開始して約12秒カウントすれば、再びエギは水深4m付近に到達します。
水深6mの中層とは水深2m〜4mのレンジなので、上記の一連のアクションを繰り返し行うことでエギは一定の中層レンジ(2m〜4m)をキープしたことになります。
エギングでは、このレンジキープを意識してできる人とできない人で"釣果に大きな差がでます"ので、シャクリの後のフォール中は必ずカウント(数を数えて)する癖をつけましょう。
シャロータイプでじっくり丁寧に
この章のはじめに説明したようにシャロータイプのエギは、ここぞと言う勝負のときに役立つエギです。朝マヅメ、夕マヅメ、反転潮、隣で釣れたとき、アオリイカが確実に居ると確信するような場面でその威力を発揮します。
沈降速度(フォールスピード)が遅い分、狙うレンジを"丁寧にしかもじっくりと攻めることが可能"です。
ただし、手返し(キャスト回数)が大幅に減ってしまうので、確実にアオリイカが射程圏内に入ってきていると確信が持てるときに使用することがベストなタイミングです。
おわりに
エギシャロータイプの使い方についてご紹介させていただきました。シャロータイプはあれば必ず役立つ場面があるので、道具箱に1つはあるといいですよ。
シャロータイプのエギのカラーにつきましては、使用する場面が朝マヅメや夕マヅメなどの薄暗い時間帯が主になりますので、上布をピンクやオレンジのような"派手な波長のカラー"に下地のテープは金や赤といった"定番カラー"がおすすめですよ。
頼れるエギ3選
シャロータイプのエギの中で私が一番信頼しているのが、エギ王K3.5号ムラムラチェリーです。
朝マヅメ、夕マヅメ、夜釣り全ての時間帯で必ず期待に応えてくれる頼れるエギですよ。
朝マヅメや夕マヅメに特に強い。そんなシャロータイプのエギです。一本持っていないと不安になるので、私は新品を常備しています。"ここぞ"に強いエギですよ。
給料日に買うエギです。
少し値段が高いので普段は購入を避けているエギですが、エギングの全ての時間帯に対応できる万能なシャロータイプのエギはこのエギ一択でしょうね。
鉄板カラーの一つです。
最後にシャロータイプのエギの"弱点"について、ご紹介して終わりたいと思います。
チャンスに強いシャロータイプのエギですが、やはり弱点もあるというのが正直なところです。
シャロータイプのエギはウエイトが軽い分、風や潮の影響を受けやすく当然キャストの飛距離は短くなります。
潮の流れの速いポイントでは自然なフォールができないケースがありますので、注意してください。
さらに、シャロータイプのエギはボトム着底の合図が手元に伝わりにくいので、カウント(数を数える)とラインのわずかなテンションの変化を見逃さないように注意が必要です。
しかし、ボトムを取らなくてもアオリイカは釣れますので、エギのボトム着底ばかりにこだわる必要はまったくありません。
大切なのはメリハリのあるアクション。丁寧なレンジキープです。
エギングに慣れてくればきっと分かるはずですよ。シャロータイプのエギが本当に頼もしいエギであることに。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。